人は皆芙蓉篇に還る【銀魂】
物語の終わりを噛み締めて一巻に還る人と他の巻に還る人と色々いるだろうけど私は芙蓉篇だった。確認したい事もあったので(涙を拭うの下り)どうしても読み返したくて一旦還った。
これ最終盤の展開全部そのまんまやってたんだな。
ワイの二番推しは実はたまさんで初めて読んだ時たまさんエンドは割と衝撃だったんだけど、
はぇ〜だからラストがたまさんエンドやったんやなぁ(一人で納得するな)
これまだ17巻ですよ?これまだ連載三年目ですよ?かなりハイペースに物語は動かしてたんだなまだこの後ろに60巻控えてる事実。
読んでてえっそういう事!????とああ〜そういう事かぁ〜!!!!!しかなくてびっくりした。
たまさんという存在は「人ならざる"もの"として生まれてきた人」なのね。
"もの"が鬼か機械かの違いはあるけど、その非情な存在な筈の"もの"が父親殺しと別れを強いられて涙を流す、非情な筈の"もの"が人に触れて''人"になる話だったのか。
物語のラストが芙蓉篇のラストに掛かってるのは気づいたけどべそかいてたのは(まぁ銀時だろうけど)誰だ?してたら
これ銀時は流した涙を拭って欲しかったんだね!おう聞いてるか誰とは言わんけど。
「護るべきものを護れず生き残ったら侍の魂は死んじゃうんだよ」って侍の矜持を語るのが新八なのが面白い。柳生篇を超えて新八の成長物語の頂点みたいな描き方(物語の結論のミスリードも兼ねてる?)してるけど、ここで"人ならざるもの"に影響を及ぼすのは"人"じゃないといけなかったんだな。
あと護るべきものを護れず生き残らせちゃった過去がある以上銀時には言えないんだなこの綺麗事。侍の矜持として綺麗事を刻ませて、父親殺しという汚い現実を突き付けてからの銀時が言う台詞は、苦しみから這い上がってきた"人ならざる者から人に還ろうとする存在"の先輩からの台詞としてちゃんと用意されててそういう事かぁ〜した。
物語の舞台がターミナルなのもそういう事?!ポイントでしたね!
唯でさえ流山の存在や目的や心情が見覚えある感じに仕上がってるからそのまんま感すごいのに
章のラストで人に還った"もの"が単身ターミナル中枢に特攻かましてくのもうそのまんま物語のラストじゃん。
たまが芙蓉の記憶を持った別のなにかなのは流石に偶然なんだろうけどそのまんま感結構すごい。
万事屋+源外さんの割と少人数パーティーだったの、芙蓉篇では万事屋だけでは(源外さんもいるけど)たまを置いて逃げる事しか出来なかったに効いててしんど。そしてまだ新八神楽は銀時にたまさん救出を制止される被保護者で弱い存在なのね。
10年振りくらいに芙蓉篇読んで当時はよく纏ってる機械が心芽生える系短編くらいの印象だったけど、終わった後に読むと見え方大分変わるなぁ〜っていうか唯のそのまんまだった。銀魂のEDはサムライハートとタイで奇跡が一番好きなんだけどは、はぇ〜そういう事かぁ〜びっくりの連続でした。
まぁメインキャラは初登場回の設定程しっかり掘り返してくる、言いたいテーマは割と何回も反芻してくる、話の土台と組み立てはちゃんとしてる漫画だからやっぱり1から全部読み直さないとだなぁ。