【ネタバレ】ニノ国観た【ゲド戦記よりは】
先日、ドラゴンクエストユアストーリーで最悪の映画体験をした私だったが
それ以下の出来と小耳に挟み、糞劇場体験でドーパミンドバドバになった私は飽くなき探究心で観に行きました。ニノ国を。
内容としてはよく言えば王道に忠実、悪く言えば虚無である......で終わらせられるけど終わらすには勿体無いかな。という印象。内容は兎も角作品の作り方は虚無と受け取らなかったよ
勿論先に予想した展開はそのまんまご提示されたし言葉の選び方もあーゲームだなって白けてないとか飛行機事故だの悪性腫瘍だの盛り過ぎで他になんかなかったの？とか天気の子よりも更に登場人物の偏差値が低いとか愚痴がない言われたら嘘だけど
ジブリとか新海誠と張り合おうと思わず割り切ってゲームのプロモーションの為に作った映画ならこんなもんでいいんじゃないかな。私は好きだよ。
割り切りが清々しいんだよね。こっちも割り切って観れたよ。変に芸術方面に拗らせてなくて好感度は高め。流石物売りのプロの作品だなって。これも作品作りの正解の形の一つだと思うので目を肥やす為に観て損はない。まあ内容が知りたいレベルならネタバレ読んで終わりでいいし大人が観るならレンタルで充分。
日野社長の脚本が悪いとか評価も見たけど寧ろ映画向きじゃないってだけでゲームの脚本家として見れば流石だと思った。
ある程度作品に触れてきた私みたいな大人だったらハルやユウと命が繋がってる人は誰か？とか姫に呪いを掛けた黒幕は誰か？とか本当に馬鹿丁寧にヒントを何度も何度も置いてくれてるので、すぐ察してしまい、それ故の「虚無」って評価なんだろうなんだけど。だが待ってほしい。これは打倒ジブリなんかじゃない、レベル5のゲームを買ってもらう為のプロモーション映画なんだ。ターゲットはゲーム興味持って貰う層なんじゃないかな？
途中で与えられたヒントが正しく馬鹿丁寧に回収される具合はあんまり作品慣れしてない人に向けて......例えば親子で来てたちびっことかにはそっちの方が正しいんじゃないかなって好感度高かった。
あと伏線を敷くというよりはゲームで言う「だいじなことば」や次に何をするかのヒントを置くなんだよね。そもそも内容は簡単に作ってあるというか、これはゲームのプロモーションなんだから原作ゲームのシナリオがどの程度の難解さなのかクリアするのにどの程度の読解力を求められてるか観に来た親御さんやお子さんの指標になると思う。この内容レベルで難しかったみたいな反応されたらゲーム買って貰ったとしてクリアするには難しいかな？じゃあ誕生日プレゼントは剣盾買おうか。みたいに。そういう意図は感じたかな。ドラクエと違って今回は実際にゲームをプレイしてる訳じゃないから何とも言えないけど。少なくとも映画のシナリオに原作以上の難解さを取り入れる事がそもそものタブーなのは意識されてると思う。
だから電動車椅子の描写の不味さが目に付いた感じなのかな。そこら辺の脚本力は流石売れてるブランドの社長さんなんだけどだからこそ気になったというか。ここは私もマイナス評価だけど皆言ってるしここではわざわざ具体的なことは言わないけど。
あとは想定されてる客層に対してプロモーションがもうちょっと上狙ってそうな宣伝の下手さかな。
ここからネタバレ。まあこの映画、意外性は全くないのでサッと触れるけど
お互い自分の世界にいると無双始めるのがいいね。
よく異世界転生ものって重力が違うとか神様のご加護()とかで俺ツエー無双するってのが醍醐味っていうかテンプレだと思うけど
今回の場合はホームにいる方が無双してるって感じ。ここら辺はね結構すき。
やっぱり自分達は異世界じゃなくてこっちで生きてかなきゃいけないじゃないですか。行けるかもしれないけど。まあ大半の人は行けないじゃない。そんな選ばれないないし選ばれてない間はこっちで頑張らなきゃいけない訳でしょ。だからホームにいた方が強いって描き方は好き(勿論今ある環境から打破した方が物事上手くいく場合もあるけど、それはこの世界設定ならしなくていいんじゃないかな)
オチも予想通りの展開でプラスではないがマイナスにもならないので劇場体験の感覚としては割と平均的な印象。
てなわけで1800円払って糞劇場体験でドーパミンドバドバがしたいって方はユアストーリーに行って下さい。今なら1800円払って最高の映画体験が出来るんだぞ！いいから黙ってユアストーリー観ろ
私はこの映画、ゲド戦記よりは好きです。
