【コロナ隠居読書レポ】我が名はアラム【ネタバレ】
闇遊戯「我が名は、アテム!!!!!!!」
遊戯 王
〜光の中で完結する物語〜
完 結
ドン☆
タイトルにネタバレって書いた無罪。
コロナ隠居生活中に積読崩す回第一弾は(薄かったから)この『我が名はアラム』。
私は割とジャンルを見ずにタイトル買いする方なんだけどまさにこいつタイトル見てノリで買ったな?ってアホっぽい情景が浮かぶ一冊。そうだよ。
勿論何の下調べもしてないので何の本かも知らなかったので読むまで何の本なのかも分からないドキドキ感だったりあんま出会したことがないジャンルにウフフ。するのがタイトル買い一番の楽しいところ。今回のジャンルはズバリ
アルメニア難民系カリフォルニア出身のアメリカ人の牧歌的なお話。
エジプトじゃなかった!!!!!!
アメリカ文学ってヨーロッパよりやっぱ歴史がなくて地味な印象だけど界隈的には重要な一冊らしいね無学でサーセン。
内容はザアメリカ文学って感じ。勿論時代は違うけど読んでてモロマークトウェインのあの流れって感じすごいよすごい
て感想だと識者に怒られる奴かなぁ〜そうだろうなぁ〜
これアルメニア虐殺から逃げてきた一族の二世のお話なのね。故郷に住めなくなってアメリカに入ってからそんな経ってないの。
主人公親世代は皆アルメニア人だし一族丸々逃げてきてるから登場人物の半分はアルメニア人のお話。
時系列は主人公14歳の時に戦後って言ってて、ああこれオムニバス形式で時系列はバラバラなんだけどどの章もこの一族がアメリカに入ってから半半世紀も経ってないんじゃないかな?
主人公は本人も言ってる通りアメリカ人だし作者も二世だからアメリカ人でアメリカから出てないからアメリカの文学でいいと思うけどあっこれめっちゃ荒れる奴だ。
主人公が二世君でその目線で書かれてるから基本的に話の殆どはトムソーヤ的なアレなんだけど、いや飢えで死ぬインディアンはいなかったけど例えるなら本当ザトムソーヤ的な雰囲気。
なんだけどやっぱり難民の暗い部分とかはガッツリ書かれてて作者も周りの「今いる土地」に落ち着いてなさに嘆いてるのをすぐ側で見ていた事が生々しい体験だったのかな。
でもやっぱこれはアメリカ文学だよ。これがアメリカなんだよ。アメリカってそういう国なんだよ。
これがアメリカの全て!とかじゃなくてこういう悲しい事も抱えてるのが「自由の国」アメリカなんだよ。魂はアメリア人っていうけどそういうもの全部飲み込んでるのがアメリカなんだよ。上手くは言えないけどね。
それにしてもこの本が真珠湾攻撃直前に日本に入ってきてるのは凄い。時世の割に結構ゆるかったんだなは勿論、翻訳ペースの速さも結構なもんだと思う。
まああの後アメリカなんてしゃらくせー!みたいなノリになってたから気にしなかったんだろうけどこの風通しの良さとフットワークの軽さはこっから日本がどんどん悲惨な事なるなんてにわかには信じられないね。
今ステイアットホームしてるからまあ境遇に親近感は湧くけどこっから先の悲惨なのの同じ思いしたくないなぁ。
まぁ今アメリカさんも悲惨だから日本さんがアタックオブ竹槍してた時にファンタジアなんて名作作りやがって畜生その時代のアメリカ文化超盛り上がっててずるい!みたいなのはないんだろうけど。
トムソーヤ的なって書いたけど登場人物の価値観とかは本当トムソーヤ。ウォルトさんの愛読書もマークトウェインだし1920年代も意外と19世紀とそんな変わらないのかな?大分文化的には現代に両足突っ込んでると思うけど。
やっぱりそこら辺に違和感なくなるのは60年まで待たないといけないのかな。本当色んな「当たり前」の事は最近当たり前になったんだなぁ。って改めて。
そして最後に、この作品の一文を引用して締めましょう。
じーちゃん「遊戯(ゲーム)の最中、ダイスに祈ってるなんてお前、負け犬だろ」ドン☆
(※引用じゃないです)