好き家の長い文章置き場

長文投下マン@YOUCANFLYx3が更に長い文章を書く時に使う奴。主に観た映画とか読んだ本とかの感想

小説版フォーゼ読んだ

まさかのヒロイン、まさかのキス。いや本当に開口一番がまさかのヒロインだったしまさかのキスだったよもう長ったらしく全部吐き出しますね

 

 

 

 

まさかのヒロイン

園田先生はびっくりするくらい生徒に影響を与えない先生で、学園ものの主人公のクラスの担任の先生がここまで何もしない何も爪痕を残さないで舞台から去るとは一体どういう事なんだ?と本編鑑賞中は不思議でしょうがなかったしずっと三下三下呼ばわりしてたけど彼女自身は「教師という気持ちは一切なかった」オチだったとは。本当に三下だったよ。

 

弦太朗が何で教師を選んだのかって大事な事を脚本家がただなんとなくそういう道が似合ってそうだからって曖昧にしないで、しっかり彼が悩んで悩んで悩んで悩みぬいてやっと出した道だと描いてくれるのが嬉しかった。周りの取り敢えず大学進学で進路の記入用紙提出したら?大学でゆっくり考えたらいいんじゃない?ってアドバイスをなあなあな状態で大学に行くのも違うんじゃないか?って返す彼の進路に対する真剣な態度を踏み躙るような結末じゃなかった事も嬉しかった。(なあなあで大学行ったら教職課程取れないからね)彼に自分の将来をじっくり考える時間を与えてくれたのも嬉しかったけど、でも将来を決めたそのキッカケがまさか園田先生になるとは!もう三下とは呼べない。彼女の心は教師ですらなかったけど、最後の最後に教師人生初めて出した彼女の本音が生徒とぶつかって立派な一人の「先生」が生まれたんだなぁって。凄く嬉しい。

 

ツバサ君の「皆を支える先生になりたい」という夢はツバサ君の死や園田先生が歪んでしまったせいでズタズタにされてしまったけど、園田先生の本音を通して弦太朗は皆を支える先生になるの。これまんま歌星の思想なんだよね。つまり理事長が最期に辿り着いた思想。最期に彼がやった事。という事は園田先生、知らずと理事長の思想に辿り着いてるの。彼女の宇宙飛行士になりたいって夢もズタズタにされてしまったけどその人個人の夢の根本が否定されないのフォーゼの大好きな所。

 

美羽先輩は高校生活の最高のエンドマークとして一番影響を受けた人と踊りたいだった。勿論隼先輩と寄りを戻す気はあるけどそれは未来の話であって、これは高校生活の最後の思い出だからと弦太朗と踊りたいって美羽先輩はとても美しくて好き。あの回の隼先輩も漢で好き。ライダー部に加わって以降ずっと隼先輩頑張ってたのよく伝わってたからアルティメイタムで寄り戻せたみたいで何より。

 

弦太朗は自分の行く道を、未来を示してくれた人と新たな出発を胸にプロムを踊る。とっても素敵。彼が選んだのが園田先生だったのは当然の結果だった。

 

弦太朗も園田先生も美羽先輩の時以上に外野から見たらなんだこれって格好でプロムを踊る。でも片方は散々だった高校の先生としてのエンドマークを、片方はこれから先生になるって進路を胸に。二人にとって最高に美しい思い出になるの。ずっとずっとずっと外見だけ見て知った気にならないで物事の本質を見ろ!と描き続けたフォーゼらしくて大好き。

 

まさかのキス

ありがとう塚田P.........

いや最高でしたね!キスシーン最高でしたね!!!!!!!もう私も思わずガッツポーズですよ!!!!!!!!!!!!!

まさか自分が生き物ですらなかった波乱万丈な半生だったあの賢吾が、憑き物が落ちて思いっきり生き物ライフエンジョイしてるじゃないか!それだよそれを待ってたんだよ塚田P!最高だったね!

 

やっぱり賢吾が生きてる!って実感できるくらい幸せになるには友情だけじゃなくて恋愛も思いっ切りして欲しいんだよね。

男児向けの作品ってのもあるけどアルティメイタムが臭わす程度だったのでああこれは外野が触ったらよくない奴なんだな。触らないからそりゃあ私個人はユウキがいいけどユウキじゃなくてもいいから誰が相手でもいいからパートナー見つけて幸せになってくれって気持ちだっただけにあんなガッツリやってくれるとは!しかもユウキ!相手はユウキだった!!!!!塚田Pわかってらっしゃる。。。わかってらっしゃる。。。。。。

 

いや普通に賢吾とユウキのカップルは好きだったんだよ臭わせ程度だったからあんまり公の場で言わなかっただけで。周囲に振り回されて成り行きでみたいなのじゃなくて、勿論プレゼンターの声が聞こえる人とプレゼンターと接触する宿命の人で成り行きみたいなのは無いわけではないけれども、お互いの宿命や個性をリスペクトして同じものを目指す心地いい関係だったんだ。いやでも恋愛に発展したかぁ~~!そっかそっかそっか~~~~推せますね!!!!!!末永く爆発しろ!

 

劇中、毒親の話題になった時賢吾が自分にはそもそも親と呼べるものがいないんだ親がいる事が羨ましいって胸の内でボヤいてたのがやっぱり刺さったよね。いくら憑き物が落ちても、友人達に恵まれてもそこは変わらない事実ではあるし。そこの虚しさってどんなに大きいのか私には分からない。でも友情だけでは埋まらない何かが彼の中にはあるよねやっぱり。

 

結局ユウキと踊るのは賢吾だ!って決まるシーン、弦太朗目線で描かれてるんだけどもう愛おしくて愛おしくて大好きなんだよね。

自分は側にいたのにユウキを守ってやれなかったって弦太朗もそれどころじゃないだろうに。流星君が察して場をセッティングしてくれた事ちゃんと見てるんだよね。ああこういう所が弦太朗だなぁって。

 

仲間になってからの流星君。自分の方が戦い慣れてるからって敵が二人いたら強い方を引き受けてくれるし、弦太朗達の時間稼ぎを何も言わずに買って出てくれるし大分無茶してて、何度も何度も入院するくらいの怪我をしてて。あの弦太朗が気付かない訳がないんだよね。自分も死んだ事あるし痛みを痛いほどよく分かってる男が流星君を見て何も思わない訳がないんだよね。心の中でいつも損な役回りさせちまってすまねぇすまねぇってずっと流星君に謝ってて。でも弦太朗は無茶しないでくれなんて絶対に言わない。いつも損な役回りさせてごめんねなんて口が裂けても言わない。それを言って流星君が喜ぶ訳がない、自分が楽になるだけの言葉だからって知ってるから。流星君を信じてるから。

 

終盤そんな弦太朗もといフォーゼと流星君もといメテオ君が最強のタッグって明言されてて。フォーゼはメテオ君を信じてるし、メテオ君は無茶しまくるけどフォーゼと共に生きたいと戦うし(相変わらず死にそうになった時にフォーゼに滅茶苦茶怒られてて腹の中でボヤきながら内心ホッとしてるメテオ君可愛かった)迷いのない二人は本当に最強のタッグだと思う。OPの最初でいきなりフォーゼとメテオ君が並んでる出だしから始まるのがこの二人が最強な何よりの証拠だと思う。本当ならフォーゼ一人で突っ立っとくのが番組の顔としてあるべきなのに。一作品くらいこんなふざけた出だしのOPがあってもいいよね。

 

流星君、美羽先輩の時のプロムで先輩二人に助言して元どおりになったライダー部を離れた所から微笑んでたのがあまりにも衝撃的だったんだけど、彼も弦太朗程ではないけど良い目を持ってるし、よく見てる。そしてサークルクラッシュを何よりも嫌うから本当に気が効く。

そんな真っ直ぐな子が、自分は二度と友達を作らないからって一歩引いてた子が、優希奈ちゃんを高村君から優希奈君呼びに変えてたのを私は見逃さなかったよ。ライダー部以外の天高生とも心の底から打ち解けられて、周りにハメられる形で天高の最後の一大イベントに参加させられたのかと思うととても嬉しい。ラストのメテオに変身するシーン、外野の皆一部始終見てたよね?それがメテオ君も完全に天高の一員であったって証明されたみたいでなんか嬉しかった。

 

流星君といえば友子ちゃん。ちょいちょい流星君のモノローグで愛でられてるのは面白かったが彼女のメイクの変化が社会人になったからではなくて最終回の後すぐ徐々に変わっていった事が判明して。そっか。包み隠さず本当の自分を見せるようになった流星君を見て彼女も変わっていったのかなって。流星君の趣味だからとか流星君の彼女さんを参考にしたとか周りに流されてではなく影響は受けてもあくまで彼女の意思で変化した事だったのがハッキリ示されて嬉しかった。

 

弦太朗は何も言わない子だからこれまでは憶測で弦太朗ってこんな奴なんだなって思うしかなかった。まさか文章で彼の内面の繊細な一面をハッキリと書かれるなんて思ってもなかった。嬉しかった。そんな弦太朗の、あの目に勝たなきゃって目標を掲げるJKが良かった。ネットラジオの本命がトークじゃなくて歌だと見抜いた弦太朗の目。あくまでゾディアーツの力を使うと危害が及ぶから止めた、止めたというよりは寧ろ自分の歌のルーツと友達になろうと彼を認めて非難せず受け入れてくれた弦太朗。音楽は挫折してしまったけど新たな進路を目指す為の良きライバル、目標に彼がなってくれてた事が。高校時代の三年、卒業したらもう友達にも会わないと言い切った彼がこんな人生に多大な影響を与える友人が出来た事。そんな友人と時たま会えている事。彼の挫折の先はあまりにも幸せな未来だと思う。

 

ユウキも、夢自体は一直線なんだけど本編の間はふわふわした態度で水瓶座の子にも指摘されて。でも彼女はずっと一直線だったってハッキリ描いてくれて嬉しかった。

誰にもアメリカに行くことを言わなかったのはどうなんだと思わないでもないがそれだけ彼女は宇宙に対して本気だった。

「同じ地球上ならいつでも会えるよ」って賢吾に言うシーングサリと来ますね。ユウキは宇宙飛行士だけどオゾンより下なら問題ないんですよ。どんなに離れていても心が繋がっていれば同じ地球の中にいればいつでもすぐ会えるんだよ。

アルティメイタムで宇宙に行った彼女に改めて尊敬と賞賛を。彼女の莫大な夢にとってはあくまで小さい一歩なんだけどとっても偉大な一歩なんだよね。Giant Stepすき。

 

 

 

 

 

しかしまぁキスシーンがあまりにも公開処刑の酷いシチュエーションで最高なんだよ二回も。二回も。弦太朗のファーストキスが二人きりで悲しいけど絵になるようなシチュエーションだったのに勢いで行ったよこの男。弦太朗ガン見してるのほんま酷い。